今回は、相続分についてです。法定相続分は、興味のある方がとりわけ多いため、何回かに分けて具体的な相続分を例題に沿って実際に算出してみましょう。今回は、基本レベルですので、しっかりとマスターすれば、周囲の方にも説明してあげられると思います。では、基本事項を説明します。まず、配偶者は必ず相続人になります。その他は順位付けされていて、①子、②父母などの尊属、③兄弟姉妹となります。従って配偶者の他に子、父母、兄弟姉妹すべていても相続人は、配偶者と子ということになります。相続分についてですが、配偶者と子の場合には各1/2ずつ、配偶者と尊属の場合には、配偶者が2/3、尊属が1/3ずつ、配偶者と兄弟姉妹の場合には配偶者が3/4、兄弟姉妹が1/4ずつとなります。以上を覚えていただいて今日の例題に取り組んでみて下さい。
例題1 相続財産が3000万円で、法定相続人配偶者Aと子B、Cがいる場合、Cが相続する財産の額はいくらか?
例題2 相続財産は1と同じで、法定相続人配偶者Aと父母B、Cがいる場合、Aが相続する財産の額はいくらか?
例題3 相続財産は1と同じで、法定相続人配偶者Aと兄弟B、Cがいる場合、Bが相続する財産の額はいくらか?
解答 例題1の場合相続分はA1/2、B1/4、C1/4となります。子全体で1/2なので各人で均等割りします。そうすると3000÷4=750となり、750万円が正解となります。出来ましたか?例題2の場合相続分はA2/3、B1/6、C1/6となります。B、Cが1/6ずつになるのは例題1と同じ理由です。そうすると3000÷3×2=2000となり、2000万円が正解となります。例題3の場合相続分はA3/4、B1/8、C1/8となります。3000÷8=375となり、375万円が正解となります。これがすんなり分かれば基本はほぼ完ぺきです。次回はこの続きで少し難易度の増した標準レベルの例題で相続分をより深く理解できるものにします。次回をお楽しみに!
投稿者 上前津法務事務所 (2011年02月25日 13:02) | PermaLink
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